「BTS」「BLACKPINK」級はどこで?5万人ドームはいつ…K-POP公演会場不足のジレンマ

「それで、その公演会場はいつごろ完成するんですか?」
「BTS(防弾少年団)」や「BLACKPINK」の神話を超え、Netflixアニメ『K-POPデーモンハンターズ』によって再びK-POPがグローバル市場を席巻しているが、“K-POP宗主国”大韓民国の公演会場不足の現実は、ここ数年ほとんど変わっていない。K-POPの大規模公演が可能な“ドーム球場”に対する政府の強い意志はすでに何度も確認されており、各自治体も地域経済活性化のためにK-POP公演の誘致に意欲を見せている。しかし、現実的な条件や制約のため、依然として議論は段階的なレベルにとどまっている。
ただ、昨年プロ野球「NCダイノス」の本拠地移転の可能性が取り沙汰された際、多くの自治体がドーム球場建設への意志を表明し、K-POP需要も吸収できる多目的公演施設の建設構想を明らかにした。政府も「5万人規模のドーム球場は必要だ」と繰り返し表明しており、K-POPおよび公演業界の関心が集まっている。
現在、国内唯一のドーム球場はコチョク(高尺)スカイドームだ。“ドーム”を名乗ってはいるが、実質的にはアリーナ級と評価されている。今後「SSGランダース」の本拠地となる予定のチョンラ(青羅)ドーム(仮称)と、チャムシル(蚕室)野球場跡地に建設予定の蚕室ドーム(仮称)は新規ドームだが、規模は2万~2万5000席程度にすぎない。しかも蚕室ドームは完成が早くても2030年以降とされている。日本の東京ドームのような5万人規模のドームは、依然として“計画”段階にとどまっている。
こうした中、政府の5万人規模ドーム建設への意志は依然として揺るがない。首都圏だけでなく、複数の自治体がドーム球場建設の意思を示しており、文化体育観光部は今年から本格的な妥当性調査に着手し、財源なども検討する予定だ。チェ・フィヨン文化体育観光部長官は昨年末、政府世宗庁舎で行われた業務報告後の質疑応答で、ドーム建設までの時間を考慮し、多目的体育施設の公演設備を改善する方針を明らかにした。
そのため政府は今年、120億ウォン(約12億円)の予算を投入し、各体育施設の補強に乗り出す。チェ長官は「照明や音響設備を整えれば、地方でもアイドル公演は十分可能だ」と述べ、大型公演会場不足への暫定的な対策として、地域の大規模競技場の整備案を提示した。
必要性は明確だが、アプローチは慎重であるべきだ。急いで乱立させれば、需要に見合わない可能性も高い。K-POP公演を見るため、国内ファンだけでなく海外から入国するファンも多く、1万人以上規模の会場を必要とする歌手はジャンルを問わず増えているが、それ以上の規模を動員できるアーティストは、実際には一部の人気アイドルグループに限られている。「5万人ドーム」が持つ象徴性とは別に、1万席前後、2万席前後の規模の会場に対する需要も根強い。
このような状況で、チャンドン(昌洞)ソウルアリーナは、今後2年以内に登場するK-POP専用アリーナとして、事実上唯一の代替案とされている。現在工事進捗率約50%の昌洞ソウルアリーナのメイン会場は1万8000席規模で、スタンディングを含めると最大2万8000人を収容でき、国内最大級のK-POP公演会場となる見込みだ。アリーナとともに昌洞民資駅舎や昌洞駅複合乗換センターなどの開発も同時進行しており、江北地域の長年の懸案事業でもある。

ソウル以外では、コヤン(高陽)市がK-POP大規模公演誘致に積極的に動き、成功例を作り出している。蚕室総合運動場が長期改修に入り、ソウルワールドカップ競技場が芝生損傷問題などで公演貸館に消極的だった間、2024年8月にコヤン(高陽)総合運動場で行われたYE(カニエ・ウェスト)のサプライズ来韓公演を皮切りに、海外ポップスターの来韓公演や国内“スタジアム級”歌手のコンサートを次々と誘致している。公演業界との緊密な協議と積極的な政策対応の成果で、地域商圏の活性化にもつながり、他自治体のベンチマーク対象となっている。
実際、2024年10月には「SEVENTEEN」や「ENHYPEN」などのワールドツアーが高陽総合運動場で開催され、昨年もG-DRAGONの8年ぶり単独公演をはじめ、J-HOPE、「DAY6」、「BLACKPINK」、「Coldplay」などが数万人規模の観客と出会った。兵役期間を終えて完全体でカムバックする「BTS」も、ワールドツアー初公演を4月初旬に高陽総合運動場で行うことを発表している。
ただし、大型公演需要の爆発を受け、公演場運営側が貸館料などを武器に収益性だけを追求すれば、その負担はチケット価格の上昇として観客に転嫁されかねない。体育施設のような公共施設は、収益性と公益性の両立が求められるが、収益性のみを追えば弊害が生じる。

実際、インスパイアアリーナなどがK-POP公演会場不足の中で事実上の独占的地位を得て、“横暴な運営”だとして企画会社から批判を受けている点も見逃せない。
ある音楽業界関係者は「韓国の特性を考えず、日本や米国のような巨大音楽市場と同じ発想で収益性だけを追えば、K-POPアーティストや海外ファンが、あえて韓国で公演を見るメリットを感じなくなるだろう」とし、「収益性と公共性のバランスが必要だ」と指摘した。
BTS(防弾少年団)のプロフィール
BTS(防弾少年団)のまとめ
WOW!Korea提供







