戻ってきたバラエティーのスターPDたち…ヒット神話を再び描けるか

戻ってきたバラエティーのスターPDたち…ヒット神話を再び描けるか

戻ってきたバラエティーのスターPDたち…ヒット神話を再び描けるか

家族が集まって座り視聴する”国民的バラエティー”が消えた。オンライン動画サービス(OTT)、Youtubeなどプラットフォームが多様化し、世代間の文化が変わりながらも生まれた形態だ。この中でキム・テホ、ナ・ヨンソク、チョン・ジョンヨンPDが並んでお茶の間に復帰する。スターPDの影響力が消えたお茶の間に再び活気を呼び戻せるのか、3人の肩が重い。

【キム・テホ、ナ・ヨンソク、チョン・ジョンヨンが選ぶ”知っている味”】

放送終了から6年が過ぎた現在までも話題になる韓国の国民的バラエティーMBC「無限に挑戦」のキム・テホPDは、「My name is ガブリエル(以下、ガブリエル)」という新番組を打ち出した。「無限に挑戦」の特集「他人の人生」からはじまった「ガブリエル」は、誰も自分を知らない場所で世界80億人のうちの一人の名前で72時間”実際のその人の人生”を生きる姿を描いた番組だ。スターPDキム・テホの新作という期待と、俳優パク・ボゴム、チ・チャンウク、ヨム・ヘラン、デックス、お笑い芸人パク・ミョンス、タレントホン・ジンギョン、ダンサーのGabeeなど超豪華出演陣の出演で注目を集めている。さらに注目ポイントは、彼らが世界の裏側の全く違う人物の人生を生きるということだ。俳優で、お笑い芸人として有名人の人生を生きて来た出演陣の新しい人生の中の姿が楽しさと感動を与える。

KBS「1泊2日」で始まり「花より」シリーズ、「三食」シリーズなどを成功させたナ・ヨンソクPDは、もっと知っている味で帰ってくる。昨年披露していた「ソジンの家」のシーズン2の準備だ。「ソジンの家」シリーズは社長になった俳優イ・ソジンと店員たちが海外で韓国食堂を開き営業する物語を込めたプログラムだ。メキシコからアイスランドへ移り店をオープンする。メニューも軽食からコムタンへと変え、シーズン1で参加した「BTS」Vが兵役で不在の席にコ・ミンシが新たに合流した。

脳サバイバルの強者チョン・ジョンヨンPDも、華麗な出演陣と一緒に復帰する。チョンPDの新番組である「ミステリー捜査団」はイ・ヨンジン、ジョン・パク、イ・ウンジ、イ・ヘリ、キム・ドフン、「aespa」カリナが科学的に説明できない奇妙な事件たちを追跡し解決するアドベンチャー推理バラエティだ。Netflixオリジナルシリーズとして制作された。「ザ・ジーニアス」、「大脱出」、「女子高推理班」などで積み重ねたマニア層の関心と愛を受けている。

【プラットフォーム・好みの多変化…スターPDという概念を変えなければ」

キム・テホPDの「無限に挑戦」は視聴率28%を突破し、幅の広い大衆の愛を受けた。サッカー選手アンリ、俳優ジャック・ブラック、バスケ選手ステファンカリーなど多くのグローバルスターが出演し、韓国バラエティー界に一線を画した。ナ・ヨンソクPDが企画し演出した「1泊2日」は21世紀ではじめて平均視聴率40%を突破するなど、バラエティー界に新たな歴史を描いた。彼が去った現在までも17年KBSの看板バラエティーとして愛されているが、視聴率は6%台に落ちている。

最近、バラエティー界の環境が変わりもたらされた結果だ。OTT、Youtubeなど新しいプラットフォームが生まれ、バラエティーの視聴経路が多様化し、世代別に共感する笑いが変わり高い視聴率を記録する「国民的バラエティー」を作るのが難しくなった。視聴率を10%を超えるのが難しい状況だ。

スターPDと呼ばれた人も残念な成績を受けた。キム・テホPDの「地球マーブル 世界旅行」シリーズはマニア層の愛を受けたが、視聴率は1~2%だった。ナ・ヨンソクPDの「地楽のティティパンパン」も2%の視聴率で終わった。チョン・ジョンヨンPDの「デビルスプラン」はグローバルOTTNetflixを通じて公開され、海外でも注目されたが好みが分かれる形となった。

関連業界では環境が変わったので、スターPDの活躍が番組のヒットへとつながるのが難しいという観測だ。チョン・ドクヒョン大衆文化評論家は、「プラットフォーム、好みが多様化したためバラエティー番組が過去のようにビックヒットすることは難しい環境」とし、「バラエティー業界ではトロットオーディション番組が注目されているが、それは昔の方式の視聴をする世代のおかげで、幅広い世代から愛されているのではない」とした。

環境が変わり、スターPDの概念が変わらなければならないという指摘もある。チョン評論家は「視聴率ヒットの国民的バラエティーを作ったPDではなく、一つのジャンルのトップであるPDがスターPDである」とし、「PDたちもはっきりとした自分の色や領域を追求しないと生き残るのが難しい。すべてのジャンルを席巻し成功するのは不可能」とした。

変化する環境の中でも、ヒット番組を作らなければいけないのが、バラエティー局の悩みだ。あるバラエティー関係者は「視聴率と話題性の二兎を得るヒットバラエティーを作るのが難しいほど、複数アイテムで多様な挑戦をすることになる」とし、「すると反応がいいIP(知識財産権)を拡張しシーズン制に続いている。シーズン制バラエティーが多くなるしかない理由」と説明した。

WOW!Korea提供

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