ENHYPEN ©Danmee
10月16日、ENHYPEN(エンハイプン)のカムバック情報が発表された。
発売される、5thミニアルバムのタイトルは『ORANGE BLOOD』。リリース日時は、11月17日の金曜日14時(韓国時間)となっている。
すると、X(旧Twitter)には「金曜カムバ」「ビルボード狙い」といったワードが溢れた。これは一体なぜなのだろうか？
実は近年、K-POPアーティストのカムバックは「金曜日の13時」の発売が増え始めている。
韓国メディアのハンギョレ新聞の見解によると、これは、米国のアルバム順位チャートである“ビルボード”を念頭に置いているためだという。
韓国と日本の「金曜日の13時」というのは、米国東部標準時でみれば「金曜日の午前0時」。ビルボードのチャートに反映されるのは、米国東部標準時を基準に毎週金曜日から翌週木曜日までの結果。
つまり「金曜日の13時」の発売は、ビルボードチャート入りを狙い、集計データを最大値に引き上げようとする戦略だと見られている。
この動きは、2020年頃から、BTS(防弾少年団)を筆頭に増え始めた。
2020年にリリースしたBTSの大ヒット曲『Dynamite』は、8月21日(金)13時に、全世界同時リリースされた。
BLACKPINK(ブラックピンク)も、同月28日(金)13時に、英語曲『Ice Cream (with セレーナ・ゴメス)』を発売している。
グローバルファンが急増しているK-POP界では、ファンダムの強力なサポートにより、ビルボードでも高い順位を記録するグループが増えているのである。
(図)Danmee ENHYPEN「10月 K-POP男性アイドルグループ 人気No.1決定戦」1位に！
一方で、新しくデビューを迎えるK-POPグループや多くのアイドルグループは、「月曜日の18時」の発売を選ぶ傾向がある。
これは、韓国国内音源チャートの上位ランクインを目的としており、各チャートの週間順位集計が月曜日から始まるため。
また、韓国の音楽番組で1位を獲ることも見据えた戦略だという見方がされており、“夕方6時”という時間帯も、ストリーミングが集中する退勤途中や下校途中の音源チャートを攻略するためだという。
2022年にデビューしたNewJeans(ニュージーンズ)は、同年7月22日(金)午前0時に、デビューアルバムのトリプルタイトル曲の一つ『Attention』のミュージックビデオを公開したが、アルバムの音源自体は、8月1日の「月曜日の18時」に正式発表している。
結果『Attention』は、国内音源プラットフォームMelon(メロン)のリアルタイムチャートで1位を獲得した。
以上のようなことから、最近は、ビルボードチャートに挑戦するなら“金曜日”発売、韓国国内チャートや音楽番組での1位を狙うならば“月曜日”発売、と判断される傾向がある。
K-POPファンの間では、新曲の発売曜日から、グループやアーティストが意識しているのが海外なのか、韓国なのかがわかるといった意見も見られる。
つまり、金曜日のカムバックを発表したENHYPENも、世界を見据えるグループになったという見方が強いようだ。
2020年11月にデビューしたENHYPENは、もうすぐデビュー3周年。
現在は、ワールドツアー『ENHYPEN WORLD TOUR ‘FATE’』の真っ只中で、10月6日のLA公演を皮切りに、アメリカ公演が続いている。
SNSでの日本ファンの反応を見ると、「金曜カムバ初挑戦」「ついに金曜カムバが来た！」「もうデビュー4年目だもんね、勝負の年だよね」「とうとうENHYPENもか」「いつかは来るとは思ってた‥」「ちょっと寂しい」「ENGENE(エンジン/ファンの名称)の本気をみせるときがきたね」「日本から支えましょう」など、様々な反応が上がっている。
ENHYPENのニューアルバム『ORANGE BLOOD』は、11月17日(金)14時に全世界で同時公開。一カ月後、グループ初の“金曜カムバック”を迎える。
(ライター/酒井知亜)
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